有効リードを最大化する!今すぐ試せる効果的なフォーム改善術
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Webサイトのフォームは、見込み客をリードとして取り込むための重要なツールです。しかし、しっかりと設計されていないとその効果は半減してしまいます。
本記事では、有効リードと無効リードの違いから無効リードが増えてしまう理由、有効リードの効果と有効リードを最大化させるためにすぐにでも試せる効果的なフォーム関連の改善術をご紹介します。
有効リードとは?無効リードとは?
有効リードとは、ビジネスで求めている具体的な目標を達成する可能性がある層のことを指します。分かりやすくいうと「受注可能性がある顧客」です。
潜在的な顧客が自社のウェブサイトに訪れ、問い合わせや資料請求、会員登録などをしてくれる「リード」の中で、
- 自社のターゲットとなるユーザー
- 商品やサービスに実際に関心を持っているユーザー
と考えられる人たちが有効リードとなります。
一方、無効リードとは有効リードの逆で、自社の商材を必要としていない、または購買意欲が乏しいユーザーのことを指します。
具体例としては下記になります。
- 自社のターゲット外のユーザー
- 逆営業
- メディア・取材などのアプローチ
- パートナー(業務提携)企業
※上記の他には、関心が低いにも関わらず何らかの誤解によりCVをしてしたユーザー、具体的な購買予定が見えないユーザーなども含まれます。
弊社の例でいうと、弊社はBtoB向けマーケティングツール「ferret One」を提供しておりますので、BtoB企業はターゲットになりますが、BtoCや個人事業主はターゲット外=無効リードと判断しております。
ここで注目すべきは、有効リードと無効リードの区別は、一概にユーザーが商品やサービスに関心を持っているかどうかだけではないということです。むしろ、そのユーザーが自社のビジネスモデルや、販売する商品・サービスにマッチしているかどうかが重要となってきます。
例えば、高級ブランド商品を販売するビジネスにとっては、商品に関心を持っているけれども購入力が低いユーザーは無効リードとなるというようなイメージです。
無効リードが増える理由
無効リードが増えてしまう背景には「有効リード数を増やすのではなく、リード数を増やそうとしている」ことがあげられます。
そこで、無効リードが増えてしまう詳細な原因は主に2つあります。
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1.フォーム設計が適切でないこと
- フォームの入力項目を少なくすることはCVを増やす施策としては有効ですが、あまりにも項目数が少ないと詳細な情報が得られず、必要な情報が不足してしまい、それがリードの品質を低下させる原因となります。
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2.有効リードとなる顧客像が明確でないこと
- ターゲットとする顧客像が不明確だと、関心を持つ可能性のあるユーザーを見逃してしまいます。
- より具体的な顧客像を設定するためには、具体的な顧客増を意識したサイト改善や適切なCVポイントの設置、EFO(フォーム入力最適化)等の施策を行うことがより効果的です。
リード数を重視した「条件の絞られていないフォーム項目」とそれに伴う「必要な情報の不足」、これらが無効リードを増加させる原因となっています。最初の段階ではもちろんリード数の増加に重きを置くことが多いですが、段々とリードの質を重視するフェーズに移行していきましょう。
ここで重要になるのは「アポイント率や商談率が高いのはどのようなリードか?」です。
ここを考えていけるようになると、無効なリードが増えてしまう問題を解決し、有効なリードを増やすように動いていくことができるようになります。数だけでなく質も追求することで、さらにWebマーケティングの成果に繋げていきましょう!
リードが増えると無効リードで悩むのは誰もが通る道!?:ケーススタディA社
ビジネスを成長させていく中で、リードを増やすことは避けては通れない課題です。しかしリードが増えれば増えるほど、その中には自社のサービスや商品に興味がない、つまり"無効なリード"も増えてきます。この無効なリードにも対応する作業は、貴重なリソースを浪費する原因となります。
無効なリードが増える問題について、実際の事例を挙げてみましょう。
B2B SaaS企業であるA社はウェブサイトをリニューアルし、さまざまな資料のダウンロードフォームを設置しました。
この結果、月に50件程度だったリード数が1年後には月に500件ほどに増えました。しかし、そのリードの70%が無効リードで、A社のサービスに対する関心が低かったという結果になりました。
無効リードに対応する方法は色々とありますが、その中で一番効果的なのが顧客の問い合わせがある前段階、つまりウェブサイトのフォーム登録段階でしっかりとフォーム改善を行うことです。このフォーム改善を行うことにより、無効リードを大幅に減らしつつ有効なリードに絞ってフォームを通過させることが可能となります。実際に有効率を3〜4倍にするケースは少なくありません。
一般的なサイトでも、リードの有効率が10〜20%程度で困っているサイトは往々にしてあり、EFOなどをした場合の概ねの限界有効率は50%くらいとなります。つまり、4倍ぐらいの改善は実際に不可能ではありません。
実際にA社も、フォーム改善を行い、必要な情報の項目を導入したところ、リード数は減ったものの、有効リード数はむしろ増えたことで、工数も宣伝費も大幅に改善しました。
今回は上記の事例を含め、フォーム改善により有効リードを最大化する方法とその効果について解説します。
有効リードの最大化で見える効果5つ!
有効リードを最大化させることの重要性は上記でご理解いただけたと思います。
次に、有効リードの最大化で見える効果を5つご紹介します。
- 獲得リードの品質向上
- 施策予算の最適化・ROI(投資対効果)の向上
- マーケ・営業効率の向上
- データの質の向上
- 顧客満足度の向上
それぞれの詳細を見ていきましょう。
獲得リードの品質向上
有効リードを最大化させるためにWebサイト上でフォーム改善を行うことにより、自動的に無効なリードを大幅に減らすことができます。これは限られた時間とリソースを節約し、より価値のあるリードに焦点を当てることができます。こうすることで結果としてビジネスの全体的な効率を向上させることができます。
施策予算の最適化・ROI(投資対効果)の向上
有効リードが増えることで、マーケティングや広告に投じた費用に対するリターンが向上します。
具体的には、有効リードを最大化させる手段は「広告施策」でも活用できます。広告運用で一定数のリードは取れているが無効リードが多くなってしまっている場合、ターゲットを絞ったLPの出稿と合わせてフォームの改善もすることで、広告予算の浪費を削減することができます。広告予算として、より質の高いリードを獲得するための広告運用に最適な投資ができます。
マーケ・営業効率の向上
質の高いリードを増やすことで、マーケティング・営業チームのどちらにおいても効率が向上します。無効リードへの対応時間をなくすことで無駄な時間を削減し、確度の高いリード・商談に有効的に時間を使うことができます。
有質なリードは購入検討度が高いため、各チームでも有効的に時間を使うことができるようになり、リードからの案件発生へと移行する期間の短縮や、販売サイクルの短縮・提案の質の向上・クロージングまでのスピードや受注率の向上も見込めます。
データの質の向上
有効リードを最大化させ正確で有用なデータを集めることは、今後のマーケティング戦略の計画・マーケティング予測を立てるために非常に重要になります。まずはフォームを改善することで、より質の高いリード・顧客データを収集することが可能になります。
顧客満足度の向上
有効リードは商品やサービスへの関心が高いため、適切な提案や顧客ごとへの最適なサポートによって高い満足度を得ることができます。これにより、リピートでの購入(アップセル)やリファラルやクロスセルの増加につながることもあります。
有効リードを最大化させるためにフォーム上でやるべきSTEP3つ!
有効リードを最大化させるためにフォーム上でやるべきSTEPを3つご紹介いたします!
この3つの設定が成果創出の王道パターン且つ簡単に取り組める施策になっております。
- 指定ドメインのブロック
- フォームの項目追加でアプローチ対象を絞る
- 逆有効リード外はフォームを分ける
それでは、それぞれの詳細内容・設定方法について一緒に見ていきましょう!
STEP1:まずは指定ドメインのブロック設定
企業向けの商品・サービスを提供している場合、特にフリーメールのドメインからの申し込みは非対応とすることを推奨します。なぜなら、これらの申し込みは一般的にビジネスチャンスとなる可能性が低いためです。そのため、指定ドメインのブロック機能を設けることで、本当に関心を持つリードを獲得することが可能となります。
よくお客様からお伺いする課題感として「CVした後に仕分けが必要」「競合の資料DLはご遠慮くださいって書いているのに・・」という課題があり、ferret Oneでは、今までの状態だとフリーメールや競合ドメインからCVしないようにしたくても設定ができませんでした。
2023年7月にferret Oneの指定ドメインのブロック機能をリリースしたことにより、フォームごとに設定をすると、ブロック設定したドメインでCVしようとするとエラーになるようになりました。
■設定方法
管理画面>サイト>入力フォーム一覧>該当フォームを選択
①該当のフォームを選択し「オプション設定」を選択
②「ブロック設定」に入力
STEP2:次にフォームの項目追加でアプローチ対象を絞る
自社の商品・サービスになるべくマッチした、より具体的でかつ有効なリードを獲得するためには、フォームにより具体的な項目を設けることが有効です。例えば、「予算」や「導入予定時期」などを追加することで、購買意欲や即時性が高いリードを見極めることが可能になり、ユーザーの求める情報と自社の提供する商品・サービスがマッチしているかどうかを判断することができます。
例えば、弊社サービスferret Oneは「メインターゲットのビジネスモデル」が「BtoB」になるので、フォーム上で判断できるようにしています。
CVが発生したときには下記の対応をしています。
- マーケティング部が無効/有効リードを振り分け、
- BtoBの有効リードから優先的にインサイドセールスが架電
STEP3:最後に有効リード外はフォームを分けてみる
原則として、マーケティングの目的は「質の高いリードを増やす」ことですが、ここで提案したいのは、逆営業用のフォームを設けるという方法です。これは、「どのリードが価値があるのか」、「どのリードにフォローアップすべきか」を正確に判断するためのもので、これによりより効率的に営業活動を行うことが可能となります。
お客様のフォームの分け方で多く見受けられるのは下記です。
- 逆営業用フォーム(自社向けのご提案用フォーム)
- メディア・取材用フォーム
- パートナー様用フォーム
より効率化をしていく上でご参考にしていただけますと幸いです。
まとめ
このように、獲得したリードを有効にするためには様々な改善策が存在します。ただし、どの戦略が最も効果的かは、ビジネスモデルやターゲット顧客など、様々な要素によって決まります。
一方で、必ずしも全ての戦略が全ての企業に適しているわけではないため、注意が必要です。
最終的な戦略選択は、自社のビジネスに最もマッチするものを選ぶことが重要となるため、改善を重ねていく上で自社のベストな状態を見つけ出しましょう!
第1ステップとしてフォーム改善をしたあとは、第2ステップとして「もっと有効リードを最大化させる」ために、ユーザーがCVした後の導線設計にも取り組んでみましょう!ご興味のある方は下記よりご覧くださいませ。