Webサイト公開をスモールスタートで始める6つのメリットとケーススタディ
目次[非表示]
- 1.スモールスタートとは?
- 2.スモールスタートをすると何が良いの?
- 3.ケーススタディ:多くの導入企業様が成果を出すまで駆け上がる成功パターン
- 3.1.1.ツール利用開始
- 3.2.2.ページの制作フェーズ
- 3.3.3.突如発生した「サイト公開の遅延」を解消するには
- 4.スモールスタートするメリット
- 4.1.メリット1:時間をかけずに公開が可能
- 4.2.メリット2:ユーザーフィードバックを迅速に取り入れられる
- 4.3.メリット3:試行錯誤が可能
- 4.4.メリット4:リソースの有効活用
- 4.5.メリット5:市場の変化への柔軟性
- 4.6.メリット6:成功へのドミノ効果
- 5.まとめ
本記事では、Webサイトの構築・公開までの準備に時間がかかり、ferret Oneツール利用時~サイト公開が遅れがちなお客様へ、"スモールスタート"というアプローチを採用することでまずはWebマーケティングを動き出させることのメリットと、そのケーススタディをご紹介いたします。
スモールスタートとは?
一言で言えば、スモールスタートとは「小さく始める」ことを意味します。このアプローチでは、Webサイトを一気にすべて完成させるのではなく、小さな範囲でまず機能させ、段階的に拡張していくことを推奨しています。
スモールスタートをすると何が良いの?
例えば、ferret One契約中のお客様全体のデータでいうと、
ferret One導入の際にはいくつかのケース*1がありますが、ferret Oneからどれくらいの成果がでているか・ツール導入からのサイト公開までの期間を合わせて考えたときに、サイト公開までの期間が短い企業の方がより成果が出ているケースが多くなっています。
このように成果を出せている企業さまは、波に乗るまでの準備を大切にしています。
例えば「泳ぎ」を覚えようとしたら、最低限の準備運動をした上で「まずは水に入る」ということに慣れることが先決ですよね。
水の中での身体の使い方、浮き方、そして泳ぎ方は、水に入ってみなければ何も得られないからです。
それと同じように、ferret OneでのWebマーケティングも、「まずはサイトを公開する」ことが必要になります。
WebマーケティングのPDCAを回すことが簡単にできるferret Oneですが、まずはサイトを公開しないと数値計測も開始されず、PDCAを回すことができません。
*1:
・自社制作のお客様の場合はツールをお渡しした時点から換算
・弊社制作のお客様の場合は弊社側でサイトを納品した月からツールのお渡しとなるためその時点からの換算
ケーススタディ:多くの導入企業様が成果を出すまで駆け上がる成功パターン
まずは「ferret Oneを利用してサービスサイトを自社制作するお客様」のケースをご紹介いたします。
1.ツール利用開始
ferret Oneの契約開始とともに、ツールの利用を開始しました。
同時にアカウントへのログイン・ユーザーの登録などを完了し、ベースデザイン設定~ページの制作を進めていきます。
社内でサービスサイトとして作成するべきページの洗い出しを行い、各ページに掲載する要素の確定を行っていきました。デザインカンプの作成まで完了したら、次は実際にferret Oneを利用したページの制作(構築作業)に移っていきます。
2.ページの制作フェーズ
内容が固まったページを制作するフェーズになりました。実際にferret OneのCMS機能を使った構築が始まります。
TOP・サービスページ・選ばれる理由・お問い合わせ・サービス資料の掲載など、必要最低限のページ制作は完了し、サービスサイトの公開日が20xx年xx月1日に決まりました。
そこで上層部から「現在のTOPの訴求はそれでいいの?CTAはお問い合わせと資料ダウンロードを2つ並べる形でいいの?」という指摘が入り、スケジュールに見直しが入ったため公開日が1ヶ月遅延しました。
3.突如発生した「サイト公開の遅延」を解消するには
スモールスタートの考え方であれば、必要最低限で固まった初期の段階でサイトを公開し、数値計測をしていく中でユーザーの動き・数値としての成果も早く確認できます。
ferret One管理画面から見れる「アクセスレポート」や「CV率」、「行動履歴」などを見ていく中で下記のようなデータが見えてきます。
- どのような導線でサイト内回遊が行われているのか
- どこのページで離脱が多く発生しているのか
- どのコンテンツからのCVがアポ率・商談率・受注率が高いのか?
こういったデータを見ていく中で、
- こういうニーズのユーザーが多いので訴求を変更しよう
- CVポイントが少ないから追加しよう
- ファーストビジュアルにはこのCTAを設置しよう
- このページは離脱が多く発生しているからこの部分を改善して分かりやすく図を入れてみよう
- こういうページを作ったらユーザーに刺さりそうだ
レポートデータを元にユーザーに最適なものをWebサイトで提供するための改善案が発生し、PDCAサイクルをスムーズに回していく必要があります。
下記はスモールスタートでサイトを公開したとあるお客様(A社)のデータになります。
上記でご紹介しているお客様(A社)は、実際に2段階でサイトを公開しております。
- 第1段公開:2023/1_サイト全体+1種類のソリューションページを公開
- 第2弾公開:2023/4_3種類のソリューションページを追加公開
表の上段はスモールスタートでサイトを公開したパターンになります。2段階に分けてサイト公開をする計画を立て第1段のサイト公開を早めることで、早期からの流入・CVの発生があり、効果の最大化に繋がっています。
表の下段は、こちらのお客様(A社)が全てのページを揃えてからサイト公開をしたと仮定した際の数値となっております。2023/4段階のページ数としては同じですが、最初の流入~その後の流入としてもそこまで大きな変化が出ることはなく、シンプルに上段に比べると初動が遅れることが予想されます。
表から分かる通り、初動が遅れることによって「獲得できるはずだったユーザーのデータが取れない」「そこからPDCAサイクルを回すことができていない」ことが勿体ない点です。
今回のケースでは、最初に自社内での意見でサイトを整えてから公開→修正・改善よりも、スモールスタートでのサイト公開→実際の数値データを元に修正・改善していく方が「より刺さりやすい訴求の発見」や「CV率が最大化できるCVポイントの置き方」をより早く見つけることができます。
スモールスタートするメリット
上記でご紹介したケーススタディからも分かるように、「スモールスタート」にはメリットが多くあります。
- メリット1:時間をかけずに公開が可能
- メリット2:ユーザーフィードバックを迅速に取り入れられる
- メリット3:試行錯誤が可能
- メリット4:リソースの有効活用
- メリット5:市場の変化への柔軟性
- メリット6:成功へのドミノ効果
それぞれのメリットについて、詳細をご紹介いたします。
メリット1:時間をかけずに公開が可能
スモールスタートの最大のメリットは、時間をかけずにWebサイトを公開できることです。少ないページ数や機能でもまずは必要最低限のページ数でサイトを公開し、ユーザの反応を見ながら改善・追加していくことが可能です。
メリット2:ユーザーフィードバックを迅速に取り入れられる
スモールスタートでは、早期に公開することで、ユーザのフィードバックを即時に取得・反映できます。これにより、よりユーザーのニーズに対応したWebサイトへと改善していくことが可能となります。
メリット3:試行錯誤が可能
また、「失敗を恐れずに試してみる」ことが求められます。まずは小さく公開し、施策を行い、その結果を分析し、改善していく。このPDCAサイクルを回すことで、Webサイトは進化します。
メリット4:リソースの有効活用
また、スモールスタートはリソースを有効活用する手段でもあります。例えば、手間や予算がかからずに、初期段階でどのページ内容・コンテンツがより利用者にとって有用かを見極めることができます。
メリット5:市場の変化への柔軟性
早期に公開することで、市場の変化に対応する時間も得られます。それにより、急な市場の動きや競合他社に対する対応力も増します。
メリット6:成功へのドミノ効果
初期公開時の成功体験が、次のステップへの自信となり、その成功がさらなる成功へと連鎖する効果があります。これにより、プロジェクト全体のモチベーション維持に繋がります。
まとめ
実施前はA、B、Cのどれもに可能性があって「あれもこれもした方がいいんじゃないか?」「いろいろな意見を踏まえて修正した方が正しいのではないか?」と誰しもが考えがちですが、
まだやっていない段階での仮説は的外れであることも多かったりもします。
やってみたらA、B、Cでもなくて実はDだったなんて話も、弊社でマーケティングをしていく中でもよくあります。
完璧を目指すことは大切ですが、それを追い求める行動が鈍いことは避けたいです。 スモールスタートでサイトを公開し、改善点を見つけてPDCAを回しながら運用していくことで、より完成度の高いサイトを作っていくことができます。
スモールスタートの考え方は、完璧なサイトを目指す前に、最低限の機能や情報を持った形で公開すること「=進化し続けるアプローチ」です。
そしてそのメリットには、「ユーザーフィードバックを迅速に取り入れられる」、「試行錯誤が可能」、「リソースの有効活用」、「市場の変化への柔軟性」、「成功へのドミノ効果」があります。
完成を追求するばかりに公開が遅れている方は、スモールスタートからのサイト公開を試してみてはいかがでしょうか。