マーケ?営業?今年の課題はどこにある?1年の振り返りで課題を特定!
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2023年もferret Oneをご利用いただき、ありがとうございました。
マーケティング施策は思うように進みましたでしょうか?
年末は次年度の目標を立てるため、これまでの活動を見直すのに最も適したタイミングです!
この機会に今年の動きや数値を見直し、そして2024年や来期の施策考案に役立てましょう!
さらに、新年の始まりは自分自身が1年前に何をやっていたかを思い出すのに良い時期です。これは自身の成長と新たな挑戦を行う上で貴重な機会となります。
特にBtoBマーケティングにおいては、年間を通じて何が上手く行ったのか、どこが改善が必要なのかを理解することはとても大切です!
そこで、今回はferret Oneユーザーの皆さまと共に、過去1年間のBtoBマーケティングの振り返りを行っていきたいと思います!
「振り返り」の重要性
「過去1年間のBtoBマーケティングの振り返り」といっても、まずは「どうしてそんなに振り返りが重要なのか?」と思われる方もいるのではないでしょうか?
Webマーケの振り返りは、「筋トレ」に似ている部分があります。
例えば、ジムでトレーニングを始めた時、最初のうちはどのマシンを使ってどの程度の重量でどれだけのセット数をこなすべきか、どれが効果的かなどがわからないものです。しかし回数をこなし、自分の身体を振り返り、分析することで、理想的な筋肉の成長を達成するための最適なトレーニング法を見つけることができます。
BtoBマーケティングにおける振り返りも似たようなものです。過去1年間で何が起き、何が達成され、何が達成できなかったのかを明確にすることで、次の1年間で何をすべきか、どの方向に進むべきかを決めることができ、来年への戦略策定やタスクの優先順位設定に役立てることができます。
要するに、振り返りは筋トレと同様に、繰り返し行うことで自社の健康状態をチェックし、よりよい結果を出すための策を練るための重要な工程です。振り返らずに直進するだけでは、本当に進んでいるのか、それとも回り道をしてしまっているのかが見えなくなってしまいますよね。
自分自身、そして組織全体としての成長を達成するために、周期的な振り返りは必要不可欠であると言えるでしょう。
1年のWebマーケの成果を確認しよう!見るべき数値は?
1年間の成果や失敗の数値を振り返ることは、ビジネスの"健康診断"とも言えます。どんな分野で成功を収め、どこで改善が必要なのかを定量的に示してくれます。
Webマーケティングから商談、さらに受注までの一連のプロセスにおいて、各ステージでの数値分析は、より良い結果を生むための基盤を築くことに他なりません。
1年間におけるWebマーケティングの成果を振り返る上で大切な数値は何でしょうか? 一般的には以下の6つの数値が注目されます。
- Webサイトの訪問数(セッション数)
- 新規リード数(CV数・CVR)
- 有効リード数(MQL、商談・受注まで至るターゲットリード)
- 商談数(アポ数)
- 案件化数(SQL)
- 受注数
これらの数値を個別で確認するのも大切ですが、各数値を関連付けて見ることも大切です。
また、事業全体としては下記項目も見れるとよいです。
- 平均契約期間や生涯価値(LTV:顧客生涯価値)
- WebマーケティングのROI(投じた費用に対して、どれだけの利益を上げられたか)
今回は1年の感謝の気持ちも込めて、こちらの記事をご覧いただいている方に、 上記6つの数値の関連性を見て課題特定ができる「ferret One年間マーケティング振り返りシート」をご用意いたしました。
具体的な使い方はシート内にも記載しておりますが、入力指定箇所へ数値入力をするだけです!
自動で平均的な指標(%)を下回っている部分が赤文字になるようになっています。
各ファネルで課題があった箇所を見つけ、その項目に重点を置いて改善点を検討することから始めることをおすすめしています。それをもとに、次年度の目標数値を設定し、どのようにその目標に向けて取り組むべきかを明確にすることができますので、是非皆さまの1年の振り返りと来期の施策考案にご活用くださいませ。
次に、この「振り返りシート」を元に6つの重要数値の具体的な振り返り方法をご紹介いたします!
数値をみたら何がわかるのか?それぞれの数値から見るべきポイントを探る!
Webマーケティングの利点は、成果が数値で具体的に可視化される点です。ただし、全体的な傾向を把握するだけでなく、具体的な問題点を特定することが重要です。
振り返り例1:Webサイトの訪問者数が増えたものの、新規リードの発生が伸び悩んでいる場合
サイト訪問数(C列)は月を追うごとに順調に伸びていますが、CV数(E列)は2023年1月からあまり変動がなく、CVR(D列)は6月以降赤文字になっており、平均的な数値を下回っていますね。
こういう結果になる可能性としては、広告や記事コンテンツなどの流入施策にパワーをかけていたため、サイトへの流入は増えたものの、CVポイントが適切に用意できていなかったこと、もしくは、ターゲット外の流入が多く直帰率が高くなっている可能性などが考えられます。
改善ポイントとしてはLPの構成見直しやコンテンツの質、Webサイト全体の導線、CVポイントの強化、EFO(入力フォーム最適化)などが考えられます。
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振り返り例2:新規リードは増えているものの商談につながる商談化率が低い場合
サイト訪問数(C列)・獲得CV(E列)は月を追うごとに順調に伸びていますが、有効CV数(G列)・商談数(I列)は2023年7月あたりから増加が見られず、それぞれの率も赤文字になっており、平均的な数値を下回っていますね。
こういう結果になる可能性としては、流入施策・CVR向上施策を進めていただき効果は出ていたものの、ターゲット外のリードを広く獲得していた可能性が考えられます。具体的には潜在層向けのCV獲得施策として設置していたホワイトペーパーが、ターゲット外の層から多くダウンロードされたことなどです。
改善ポイントとして、まずはリードの質を改善することが求められます。そのためには、ターゲットとなる顧客層の見直しや、リード発生の段階での情報提供の方法を改善するなどが考えられます。
別軸ではアポ獲得体制の見直しなどもご検討いただくといいかもしれません。
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この振り返りシートを使って年間のマーケティング活動の数値を振り返り、2023年の課題の特定が進むかと思います。
その課題解決のための施策を次年度の計画に反映させることで、来年はスムーズなスタートを切ることができるようになるでしょう。
ここからは、1年のWebマーケの成果を確認する上で注目すべき6つの数値を見てみましょう。
Webサイトの訪問数(セッション数)
Webサイトへの訪問回数(セッション数)とは、ある一定期間内に特定のユーザーがWebサイトを訪れた回数を指します。セッション数が多いほど多くのユーザーがWebサイトを訪れている、または一部のユーザーが何度も訪れていることを示し、そのWebサイトが有益であると認識されている可能性を示唆します。
ただし、必ずしもセッション数が多いサイトが質が高いサイトとは限らず、サイト流入後のPV数(1セッション当たりの平均PV)やCVなどの具体的なアクションに結びつくかどうかも重要な指標となります。
「振り返りシート」にも記載がありますが、11月のferret Oneご利用企業様の中央値では「月間訪問者数:15,553」でした!
新規リード数(獲得CV数・CVR)
新規リード数は、マーケティング活動がどの程度具体的なビジネスチャンスを生んでいるかを示す重要な指標となります。この数値は、マーケティング施策がターゲットにどれだけ効果的にリーチしているかを示すものであり、潜在顧客が自社の製品やサービスに興味を持ち、さらなる情報を求めてアクションを起こした結果を反映しています。
ただし、新規リード数だけではマーケティング全体のパフォーマンスを完全には測定できません。獲得したリードの全てが商談や受注に結びつくわけではなく、リードの質や検討度、リードから商談、さらには受注に至るまでのプロセスの効率性も同様に重要です。
「振り返りシート」にも記載がありますが、11月のferret Oneご利用企業様の中央値では「獲得CV数:107」でした!
有効リード数(商談・受注まで至るリード)
有効リードとは、CVのうち、事業で定めたターゲットから明らかに外れたリードを除外したリードを指します。
潜在的な顧客が自社のウェブサイトに訪れ、問い合わせや資料請求、会員登録などをしてくれる「リード」の中で、
- 自社のターゲットとなるユーザー
- 商品やサービスに実際に関心を持っているユーザー
と考えられる人たちが有効リードとなります。
有効リードの数が少ない場合、これはターゲット顧客に適切にリーチしていないか、リードの質が十分でないことを示しています。このような状況では、ターゲティング戦略の見直し、コンテンツの改善、マーケティングチャネルの最適化が必要となる可能性があります。また、リード獲得から商談や受注になるプロセスにも目を向けると、リードの質を向上させるためのナーチャリングやセールスアプローチの再検討が求められます。
有効リードの数値は、マーケティングとセールス活動の総合的な成果を反映し、次年度の戦略立案において重要なベースラインとなります。この指標を通じて、効果的なターゲット顧客の獲得とナーチャリングを目指しましょう!
商談数・案件化数・受注数
商談数は顧客との関係構築とビジネス機会創出を、案件化数は商談の質と進展を、受注数は最終的な成果、つまり収益化を表し、事業の成功を直接的に左右します。
商談数の向上には、CVからの商談発生率を高めるために、Webサイト上での訴求力の強化、精度の高いターゲティング、リードへのアプローチ方法の改善が重要です。また、商談・案件化から受注に至らない場合、提案の質や顧客のニーズに対する理解、価格設定、製品・サービスの価値提案などを見直す必要があります。
受注に至るためには、顧客との信頼関係の構築と維持、効果的なクロージング戦略の実施も不可欠です。
平均契約期間や生涯価値(LTV:顧客生涯価値)
平均契約期間と顧客生涯価値(LTV)は、個々の顧客が長期的に事業にどれだけの価値をもたらすかを示す重要な指標です。特に定期的な収益モデルを持つSaaS企業などでは、これらの数値は極めて重要です。顧客維持率の向上、アップセルやクロスセルに重点を置くことで、これらの数値を向上させることが可能です。
顧客の平均単価を高めるためには、営業戦略の見直し、販売プロセスの最適化、顧客ニーズへのより深い洞察が必要です。
WebマーケティングのROI(投じた費用に対して、どれだけの利益を上げられたか)
ROIとは「Return On Investment」の略で、投資したコストに対する硬貨を見る指標です。日本語では「投資利益率」と訳されます。
一般的には費用対効果と称され、マーケティング活動やビジネスにおいて投資に見合った利益を生んでいるかどうかを判断するための重要な指標です。
よって、この指標は費用対効果の観点からマーケティング活動全体のパフォーマンスを評価するための重要な指標です。
ROIは、利益を投資コストで割ることで計算できます。
ROI=利益(売上-売上原価-諸経費)÷投資コスト×100
例えば、1万円の投資をして、10万円の利益を上げた場合は、
100,000÷10,000×100=1,000
ROIは1,000%となり、1円の投資に対して10円の利益を上げていることがわかります。
ROIが100%を超える場合、投資額を上回る利益が得られていることを示し、この数値が大きければ大きいほど収益性が高い投資であると判断できます。逆にROIが100%未満の場合は、利益が投資額よりも少ないことを示し、投資額を回収できていないことになりますのでビジネスが赤字になる可能性が高まります。
高いROIを獲得することは効率的かつ効果的なマーケティング活動を示しますが、すべての活動が短期間で高いROIを達成するわけではありません。一部の活動は、時間をかけて成果が表れる活動や、ブランド認知度の向上、顧客ロイヤルティの構築など、直接的な収益につながらない活動もあります。
そのため、ROIの評価は他のKPIと組み合わせて行うことが重要です。各活動の目的や期待される成果、投資内容を考慮しながら、最適なバランスを追求することがビジネスの発展につながります。
これらの重要指標は、1年間のマーケティングとセールス活動の成果を評価し、次年度の戦略立案のための重要な基盤となります。これらの指標を分析し、まずは目標をたてるところから始め、目標達成に向けて最適な戦略を策定することが重要です。
以上のように、数値から読み取ることのできるポイントは多岐にわたりますが、1番大切なことは「計画する>実行する>検証する>改善する」のPDCAサイクルを高速で回し続けることです。
「ferret One」はWebサイトを誰でも簡単に修正できる「CMS」としてサイト数値のレポーティングも行えます。PDCAサイクルのスピードを上げて改善をしやすくできるツールですので、来年もより有効活用していきましょう!我々も全力でご支援いたします!
まとめ~2024年を迎える前に~
ビジネスの基本には数値に基づいた目標設定があり、特にWebマーケティングでは定量的な数値が見えやすいことから、「明確な目標設定」と「定期的な振り返り」が極めて重要です。
「明確な目標設定」と「定期的な振り返り」は、「成果をどのように定義するか・その成果にどのように近づくか」を考えるために重要であり、「定期的な振り返り」をするからこそ途中で目標を見直すことが求められる場合もあります。これらは総じて適切な戦略を立てるために欠かせません。
今年1年の振り返りから新たな1年へ向けた戦略を立てることは、マーケティングや事業をより前進させるための重要なステップです。
2023年のデータ分析を踏まえて、より深みのある予測を立てた上でマーケティング戦略を展開することを心がけましょう。
2024年も引き続きどうぞよろしくお願いいたします!
皆さま、良いお年をお迎えくださいませ✨