「データのリッチ化」「フォーム離脱の防止" を両立!顧客の会社情報データを “フォームで取らずに”自動入力する方法

「もっと精度の高いリード情報が欲しい。でも、フォームの入力項目を増やすと離脱が増えてしまう……」

ferret Oneを活用して日々サイト運用やリード獲得に励んでいるマーケターの皆様なら、
一度はこの「フォームのジレンマ」に頭を抱えたことがあるのではないでしょうか。

ナーチャリング施策の効果を高めたり、商談/受注分析を正確に行うには、単なる氏名やメールアドレスだけでなく、「業種」「従業員規模」といった企業データが欠かせません。契約管理をする上では「法人番号」「住所」といった情報も必要になります。これらの情報が最初からリード管理画面に揃っていれば、インサイドセールスの優先順位付けもスムーズになりますし、ターゲットを絞ったメールマーケティングも容易になります。

しかし、現実にはフォーム項目を1つずつ増やしていくほどに、ユーザーの入力の手間が増え、離脱率が高まってしまうトレードオフがあります。

「データは欲しい。でもCV数は減らしたくない」

この相反する悩みを解消するために、これまでは「必須項目を最小限にする」といった我慢の運用が一般的でした。
しかし、「ユーザーには楽をしてもらいながら、裏側で勝手にデータをリッチにする」という新しい解決策が登場しています。

今回は、ferret Oneユーザーの皆様にぜひ知っていただきたい、フォームの利便性とデータ収集を両立させる2つの具体的なアプローチ
「①イチサンフォームとの連携」「②ワークフロー(workrun)の活用」をご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.方法①:「イチサンフォーム」× ferret One フォームの融合
    1. 1.1.イチサンフォームとは?
    2. 1.2.実現できること
    3. 1.3.導入のステップ
      1. 1.3.1.ステップ1:ferret One側の設定
      2. 1.3.2.ステップ2:GTM(Googleタグマネージャー)へのコード追加
        1. 1.3.2.1.※カスタムHTMLに入力するスクリプト
      3. 1.3.3.ステップ3:公開
  2. 2.方法②:AIワークフローによる情報の自動補完
    1. 2.1.この方法のメリット
    2. 2.2.仕組みのポイント:Tavily(タビリー)とは?
    3. 2.3.導入の手順
    4. 2.4.workrunであらかじめ用意されたテンプレートを使うだけ
  3. 3.比較:どちらの方法を選ぶべき?
    1. 3.1.「イチサンフォーム」がおすすめなケース
    2. 3.2.「workrun」がおすすめなケース
  4. 4.まとめ:workrunで広がるferret Oneの可能性
    1. 4.1.workrunでできることは、他にもたくさん
    2. 4.2.ferret Oneを「攻め」の営業基盤へ
    3. 4.3.お問い合わせお見積り
    4. 4.4.ワークフロー機能ご紹介資料ダウンロード
  5. 5.お気軽にお問い合わせください

方法①:「イチサンフォーム」× ferret One フォームの融合

まずご紹介するのが、外部の無料EFOツール「イチサンフォーム」をferret Oneのプラグインのように活用する方法です。

イチサンフォームとは?

イチサンフォームは、日本の株式会社のデータベースを保有する、完全無料のフォーム入力支援ツールです。
公式サイトはこちら:https://ichisan.jp/form/

これを導入すると、ユーザーが任意のフォームツールで会社名の項目に入力を始めた瞬間に株式会社の候補が表示され、選択するだけで住所や法人番号などがferret Oneのリード情報に自動補完されるようになります。
もちろん、Salesforceやkintoneなどの外部ツールとの連携にも対応しています。

このツールの最大のメリットは、
「ユーザーは会社名を選ぶだけなのに、ferret Oneのリード管理画面には詳細な企業データが勝手に溜まる」という点にあります。

実現できること

ferret Oneのフォーム機能に、イチサンフォームの機能を「取り付ける」ことができます。

通常、ferret Oneのフォームの会社名の項目は、ただのテキストフィールド。ユーザーは会社名を手打ちで入れます。
それがイチサンフォームを導入すれば、会社名の項目に値が入ると、同じ名前の会社名がサジェストされ、ユーザーは自分の会社名を選択します。

実際にユーザーの入力体験がどのように変わるのかは、以下の画像を見比べれば、お分かりいただけるかと思います。

イチサンフォームを取り付けたサンプルページも用意しました:https://fo-keiyaku.hmup.jp/ichisanform_sample

※「株式会社ベーシック」という会社は弊社以外にもいくつかありますが、その違いも識別してくれます。

  • 自動取得可能な項目: 会社名、会社名(カナ)、法人番号、郵便番号、住所(都道府県・市区町村・番地)、従業員数、インボイス登録番号など。

導入のステップ

ferret Oneのフォームとイチサンフォームを融合させるには、少しだけJavaScriptの知識が必要ですが、以下の手順通りに進めれば大丈夫です。

ステップ1:ferret One側の設定

1-1 まずferret Oneのフォーム編集で、自動補完したい項目の分だけ、回答項目を作ります。

1-2 各項目の「内部名」に、イチサンフォームの「取得可能な項目」の案内表で指定されているClass名を入力します。

  • 「会社名」項目の内部名を company_name に設定する(これは必須です)。

  • その他、取得したい項目(従業員数なら employee_num など)を内部名に設定します。

1-3 「会社名」以外の、イチサンフォームから取得したい項目の「この項目を非表示にする」に✔を付けます。

以下のようになっていれば、ferret Oneのフォーム設定は完了です。

ステップ2:GTM(Googleタグマネージャー)へのコード追加

ferret Oneの仕様上、ただ値を入力するだけでは「データが入力された」と認識されず、送信時に消えてしまうことがあります。
この制約を回避し、確実にデータを保存するための専用スクリプトをGoogle タグマネージャーに「カスタムHTML」形式で登録します。

トリガーには「All Pages」を選択します。

こうなっていればOK↓

※カスタムHTMLに入力するスクリプト

※ferret Oneでは、Googleタグマネージャーの設置に関する無償サポートは承っておりませんので、予めご了承ください。

<script>
  // 会社情報のオートコンプリート機能で使用するフィールド名を定義
  var fieldNames = [
    'company_name',
    'company_name_half',
    'company_name_kana',
    'company_id',
    'location_zipcode',
    'location_full',
    'location_pref',
    'location_city',
    'location_town',
    'location_street',
    'employee_num',
    'invoice_id'
  ];
  var nativeInputValueSetter = Object.getOwnPropertyDescriptor(
    HTMLInputElement.prototype,
    'value'
  );
  function triggerReactEvent(element, eventType) {
    var event = new Event(eventType, {
      bubbles: true,
      cancelable: true
    });
    try {
      Object.defineProperty(event, 'isTrusted', {
        value: true,
        writable: false
      });
    } catch (e) {}
    element.dispatchEvent(event);
  }
  function addFieldClasses() {
    for (var i = 0; i < fieldNames.length; i++) {
      var fieldName = fieldNames[i];
      var inputElement = document.querySelector('input[name="' + fieldName + '"]');
      if (inputElement) {
        inputElement.classList.add(fieldName);
      }
    }
  }
  function setupAutocomplete() {
    var companyNameElement = document.querySelector('input[name="company_name"]');
    if (!companyNameElement) return;
    companyNameElement.addEventListener('blur', function(event) {
      var autocompleteValue = {};
      for (var i = 0; i < fieldNames.length; i++) {
        var fieldName = fieldNames[i];
        if (fieldName === 'company_name') continue;
        var inputElement = document.querySelector('input[name="' + fieldName + '"]');
        if (inputElement) {
          autocompleteValue[fieldName] = inputElement.value;
        }
      }
      setTimeout(function() {
        for (var i = 0; i < fieldNames.length; i++) {
          var fieldName = fieldNames[i];
          if (fieldName === 'company_name') continue;
          var inputElement = document.querySelector('input[name="' + fieldName + '"]');
          if (inputElement && autocompleteValue[fieldName] !== undefined) {
            nativeInputValueSetter.set.call(inputElement, autocompleteValue[fieldName]);
            triggerReactEvent(inputElement, 'change');
          }
        }
      }, 5);
    });
  }
  addFieldClasses();
  setupAutocomplete();
</script>
<script src="https://ichisan.jp/form/lib/ichisanForm.min.js"></script>
<link rel="stylesheet" href="https://ichisan.jp/form/lib/ichisanForm.min.css"/>

ステップ3:公開

ferret OneとGoogleタグマネージャーの連携がまだできていない方は、連携設定を行いましょう。
連携方法は、こちらのヘルプページをご覧ください。

設定したGTMタグをferret Oneに埋め込み、公開すれば完了です。

これにより、表示スピードに影響を与えることなく、高度なEFO機能があなたのサイトに実装されます。

方法②:AIワークフローによる情報の自動補完

次にご紹介するのは、ferret OneのAIワークフロー機能「workrun(ワークラン)」を活用する方法です。

「イチサンフォーム」が入力時の「リアルタイム補完」を得意とするのに対し、
このAIワークフローを使う方法は、フォーム送信後にAIがWeb上で足りない情報を自動で収集・更新するというアプローチを取ります。

この方法のメリット

  • フォーム設定が極めてシンプル: フォーム側には特別なスクリプトを埋め込む必要はありません。入力項目も最小限でOKです。

  • GTM(Googleタグマネージャー)が不要: サイト側のコードをいじる必要がないため、マーケターだけで完結できます。

  • 最新のWeb情報を取得: データベースに載っていないような最新の企業情報も、AIがWeb検索を通じて特定します。

仕組みのポイント:Tavily(タビリー)とは?

このフローの鍵を握るのが、検索エンジンAPIの「Tavily」です。 一般的な検索エンジンが「人間が読むため」のものだとすれば、Tavilyは「AIが情報を効率的に収集するため」に設計された超優秀な調査員のような仕組みです。
会社名やメールドメインをフックに、Web上の膨大な情報から正確なデータを爆速でピックアップし、要約してくれます。

Tavilyの仕組みは、workrunの中にあらかじめ搭載されています。

導入の手順

この仕組みを動かすには、ferret OneのWebhook機能」「API機能、そしてworkrunを利用します。

  1. ferret OneのWebhook設定: フォーム送信をトリガーに、workrunへデータを飛ばす設定をします。

  2. workrunでの処理: 届いた社名を元にTavilyで検索をかけ、業種や企業概要などを特定します。

  3. ferret Oneへの書き戻し: 特定した情報をAPI経由でferret Oneのリード項目へ自動保存します。

そしてこの方法では、フォームCV時の情報付与だけでなく、すでにferret One内に溜まっているリードに後付けで情報を付与することもできます。

多くのリードを保有しているが、データの収集がこれまで十分にできておらずセグメントを切ろうにも切れなかった方でも、このワークフローを使えば抜けた情報を1日で一斉に付与することが可能です。

詳しい手順の案内はこちら: ferret One × ChatGPT × Tavilyでフォーム入力を自動補完する方法

workrunであらかじめ用意されたテンプレートを使うだけ

「難しそう……」と感じるかもしれませんが、ご安心ください。workrunには、ferret Oneユーザー向けに「ferret Oneのフォームに入力された情報をもとに、会社の属性情報をリード項目に自動で補完」という名前のテンプレートが用意されています。

このテンプレートを選んで初期設定をするだけで、すぐに高度なデータ補完が開始できます。

ワークフロー機能の利用に興味をお持ちの方は、こちらよりご相談ください。

比較:どちらの方法を選ぶべき?

ここまで2つのアプローチをご紹介しましたが、「結局、自社のフォームにはどちらがいいの?」と迷われる方もいるかと思います。
それぞれの特性を整理しました。

「イチサンフォーム」がおすすめなケース

  • コストをかけずに即導入したい: 完全無料で利用できるため、まずはコスト優先でEFOを始めたい場合に最適です。

  • 決まった項目さえあれば十分: 取得できる項目は「会社名」「所在地」「従業員数」「法人番号」など、イチサンフォームが保有するデータベースの内容に限定されます。

  • 入力中の離脱を今すぐ防ぎたい: ユーザーが入力しているその瞬間に候補を出す「リアルタイム性」を重視する場合に向いています。

「workrun」がおすすめなケース

  • 過去分のリードも遡って情報を補完したい: ワークフローを使えば、フォームCVだけでなく、ferret Oneで保有しているリード全てに対して、企業情報をまとめて付与することができます。これまでデータが不揃いで、セグメントを作ろうにも作れなかった皆さんでも、ワークフローがあれば一発で企業情報が揃います。

  • 情報の「自由度」を追求したい: Web上の情報を直接探しにいくため、取得できる項目の制限がほぼありません。例えば「最新のプレスリリース内容」「特定のサービス導入有無」「代表者の経歴」など、定型的なデータベースには載っていないような深い情報まで自動収集し、ferret Oneに格納することが可能です。

  • 獲得後の「アクション」まで自動化したい: データの補完だけでなく、その後の「条件分岐による通知」や「特定のリードへの自動メール送信」など、一連の営業プロセスを自動化したいならworkrun一択です。

まとめ:workrunで広がるferret Oneの可能性

「フォームの項目を増やしたいけれど、離脱は防ぎたい」という長年のジレンマ。今回ご紹介した「イチサンフォーム」と「workrun」の活用は、その悩みを解決する強力な武器になります。

特に、後半でご紹介した"workrun"は、単なるフォーム補完ツールの枠を超え、ferret Oneを「Webサイト運用ツール」から「強力な営業DX基盤」へと進化させる可能性を秘めています。

workrunでできることは、他にもたくさん

今回ご紹介した企業情報の自動補完は、workrunができることのほんの一部に過ぎません。
例えば、以下のような業務もすべて自動化が可能です。

  • リードの即時通知・自動割り振り: フォームからリードが入った瞬間、内容に応じて担当者へSlack通知したり、条件に合う営業担当を自動でアサインします。

  • お使いのCRMツールとの双方向連携: HubSpot、Mazrica Sales、kintoneなどの各CRMと双方向でデータを同期し、情報をリアルタイムに一元管理することができます。手作業による転記ミスを防ぎ、マーケティング活動のスピードと精度を向上させます。

  • フェーズに応じた自動アプローチ: 「資料請求から〇日経過」「特定のページを閲覧」といったユーザーの行動に合わせて、最適なタイミングでフォローメールを自動送信したり、インサイドセールスへ架電タスクを作成したりと、ナーチャリングの自動化を実現します。
  • 社内運用の「うっかり」をなくす: フォームの送信内容に応じて、サンクスメールの送り分けや、特定の条件に合致するユーザーのみをMAツールへ同期するなど、手動では漏れがちな細かいオペレーションもすべて自動で完結します。

ferret Oneを「攻め」の営業基盤へ

ferret Oneだけでもサイト制作やリード獲得は十分に行えますが、そこにworkrunという「自動化のエンジン」を加えることで、マーケターや営業担当者が「本来向き合うべきクリエイティブな仕事」に集中できる環境が整います。

「手入力の限界」を感じている方、もっとデータを戦略的に活用したい方は、ぜひこの機会にworkrunで一歩先の運用を始めてみませんか?

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今後ともferret Oneを宜しくお願いいたします。

梨木 南人|ferret One CS
梨木 南人|ferret One CS
2020年より株式会社ベーシック入社。ferret Oneのマーケティング担当として、ホワイトペーパーや事例などのコンテンツ作成・サイト導線の改善・メールマーケティング・ターゲットの再設計など、上流から細部まで幅広く経験。一度別事業部に異動し、プロダクトのUI/UX改善や新規事業の立ち上げを経験したのちに現職。実務経験に基づく客観的なアドバイスに定評。

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